アマ名人戦佐賀県予選(2024)の感想
- c us
- 2024年7月7日
- 読了時間: 4分
本日はアマ名人戦佐賀県予選に参加してきました。3回目くらいです。(山口)
4人1組の予選リーグ(25分切れ負け)で2勝したら勝ち抜けで、
決勝トーナメント(20分+秒読み30秒)に進みます。
棋譜はうろ覚えなので、大体の局面図のみ載せています。
予選1回戦
予選リーグ1回戦の相手は、5年前に(将棋大会自体)初めて参加した大衆戦の決勝トーナメント1回戦で負けた相手で、いつかリベンジしたいと思っていました。(前回同様、勝負師の雰囲気を感じました。)
筆者の先手番で、初手2六歩で居飛車を宣言し、相手の方が、雁木模様から四間飛車を選択されました。(5年前はこちらが石田流で相手の方が居飛車だったので、相居飛車になると予想していました。)
相手の3二金型を見て、こちらは持久戦にしようと思い、囲いを左美濃から銀冠に組み替えました。さらに、9八香で銀冠穴熊を宣言したところで、相手の方から先攻されました。
こちらが優勢ではあったものの、勝負手を連発され、こちらが受けきるか、相手の方の攻めがつながるかという展開になり、ぎりぎり受けきって勝ちました。
予選2回戦
2回戦は初対局の方でした。「棋は対話なり」という言葉がありますが、まさにそのような内容になったと思います。
2回戦もこちらが先手で、初手2六歩で居飛車を宣言したところ、相手の方は四間飛車を選択されました。さらに、こちらが舟囲いから5七銀と上がり、持久戦の雰囲気を出したところ、端歩を打診され、こちらも端歩を受けました。この時点では、急戦にするつもりでした。
すると、相手の方が耀龍四間飛車(大橋貴洸先生が考案され、升田幸三賞も受賞された戦法で、対抗系の振り飛車でありながら金無双に組む作戦)のような動きを見せてこられました。
それに対してこちらは、金無双に組むのであれば、予定通り急戦にしようと思い、3六歩と仕掛けを目指したところ、相手の方に3二金と備えられたので、急戦にするのをやめて、持久戦に変更しました。(上図から、▲3六歩△3二金▲8六歩…のような感じに進行)
この時点では、気分的には作戦勝ちのつもりでしたが、仕掛けがわからず、お互い銀冠に組み替えた後、角筋を避けて相端玉銀冠という面白い形になりました。玉の固さを主張にしようと思っていたのに、ほぼ同じ玉形になっているので形勢は面白くありませんが。
こちらが先手番なので、どこかで仕掛けようと思っていて、4筋に飛車を回った後に4六歩と位の奪還を目指したところ、6五歩とされました。この時点で自信なしです。
桂で取って銀を躱す受けで、いかにも危ないように見えます(評価値は-200)。ここでは、角道が通って怖いようでも、普通に同歩と桂を取っていれば互角(+300)だったようです。(開会式の時に「平凡は妙手に勝る」という大山先生の言葉を引用されていたのを思い出します。ただし、この6八銀は妙手ではない。)
数手進み、抑え込まれてしまいました。評価値は意外にも互角(少しこちらが悪い)ですが、どう考えても勝てる気がしませんでした。
その後、飛車角交換になり、相手の方に竜を作られ危ないようですが、遊んでいる角を活用して詰めろをかけました。詰めろ自体は4六桂で簡単に受かってしまうため、負けたと思って指していましたが、評価値的には優勢でした。よくわかりません。
4六桂に対して、本譜は6四歩と突き出しましたが、8二銀としていれば、5四歩とされても4六角引きという手があったようです。(これを取ると9三金の詰みや、8一飛の詰めろがあり、先手勝ち)
本譜は2枚飛車で攻められましたが、5五に打った角が9九を守っているため、意外と詰みにくく、お互いに時間が1分を切って、相手の方の時間が僅かに早く切れて、結果的に筆者の勝ちになりました。下図はその数手前の局面。
決勝トーナメント1回戦
初対戦の方が相手でした。
相手の方の先手で、初手5六歩で中飛車(まれに嬉野流を指す人もいる)を宣言されました。
数手進み、下図は平凡な序盤のようですが、実は4五歩からの仕掛け(へなちょこ急戦)が成立し、本譜でも面白そうだと思ったので仕掛けました。
(詳細な手順はSugar氏の書籍「一撃! 対振り飛車へなちょこ急戦 (マイナビ将棋BOOKS)」を参照。)
しかし、25手目に本に載っている手順を外れました。(実戦でも中飛車自体があまり現れなかったので対策もしていません)
数手進み、下図の局面になり正しく指せば優勢だったようですが、徐々に形成が悪くなり、逆転されてしまいました。図では6九角が最善だったようです。
下図は優勢が吹き飛び互角になる悪手。8九歩成が良かったようです。
数手進んで、相手の方の6五歩が5六桂を防ぎつつ、と金づくりをみせた味の良い一手。
この1手前にこの手に気づくも、手遅れ。
この後はそのまま押し切られて負けました。
左美濃のような実戦的な勝ちやすさの重要性を実感しました。
一方で、実戦でへなちょこ急戦を試せたので有意義な対局になったと思います。
全局振り飛車でしたが、最近は相居飛車の対局が多かったため、全体的に経験値不足を感じました。将棋に触れる時間があまり取れない中で、どのように経験を積むかという課題を解決する必要がありそうです。
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